みなさん、マンガ大好きですか?
システムオールグリーン!
猫な、ヌイグルミゲーマー「黒たま」ですにゃん。
今回レビューしたい、漫画は、コレ!
魔夜峰央さん作『パタリロ!』65巻に収録されている「美少年輸出計画」です。
感動して涙する物語ではありませんが、
ドタバタな展開の後にいろいろと考えてしまう作品だと思います。
どんな作品なの?
ズバリ一言でいえば、パタリロが国の経済成長を続けるために美少年を輸出しようと企む物語。
あてにしていたダイヤモンド鉱山が実はハズレだったことを知ったパタリロは、
ダイヤモンド産業に代わる産業として、観光業「蔦蔓計画」を密かに進めていました。
しかし、大劇場のこけら落としまでに2か月の猶予があることに更に儲けようと
その間に、劇場に出演予定の美少年たちを輸入しようと企むのです……。
今回のパタリロは国王として国の行く末を考えていました。
しかし、その手段がよくなかった。
せっかく閃いたアイデアが違法だった……ありがちなパターンです。
違法とわかれば、ふつうはそこで諦めます。しかし、そこはパタリロ。
人身売買だと批判を避けるために、悪知恵を働かせ美少年を輸出し大儲けします。
が、『目先のもうけに目をうばわれて金の卵を産むダチョウをしめ殺すようなマネ』をしてしまいます。結局はプラスマイナスのゼロの結果に・・・
コメディ風のドタバタ劇で、物語は嵐の如く終わってしまいますが、
よくよく考えてみれば、輸出の対象が美少年……すなわちニンゲンで
あることに恐怖を感じてしまいます。
漫画のフィクションに限らず、実際、過去の歴史においても、奴隷貿易など代表されるよう生身のニンゲンが輸入輸出の対象にされてきました。
過去だけですか?
現在においても、労働力不足といわれるようになった現在の日本において、
多くの外国人労働者を招いています。
言ってみれば、これはまさにニンゲンの『輸入』といえるでしょう。
たとえ外国人労働者を使用することが国際的にも合法であり、
彼らの労働環境を適正に整えたとしても、将来、他国との競争で買い負ける・・・
そっぽをむかれる事態になるかもしれません。
ドタバタコメディの「美少年輸出計画」を読んだ後、少しモヤモヤした読後感が
残りました。
これからの日本の経済成長を支えていくモノは何でしょう?
観光なの? 外国人労働者? 自動車輸出なの?
良かったら、みなさんも読んでみてくださいにゃ。おススメです。