黒たまサンのただいまマンガ日記

久しぶりにマンガについてあれこれレビューしてみようかと思います!そんな素朴なマンガ日記です

パタリロ!の傑作『恐怖のパイライフ』レビューの巻

みなさん、マンガ大好きですか?

システムオールグリーン!
猫な、ヌイグルミゲーマー「黒たま」ですにゃん。
今回レビューしたい、漫画はコレにゃん!

 

 

魔夜峰央さん作『パタリロ!』72巻に収録されている「恐怖のパイライフ」
都市伝説を絡めた対決モノです。


どんな作品なの?


ズバリ一言でいえば、『パイライフ』と呼ばれる正体不明な存在が出没し、

それに乗じてスパイがマリネラの秘密を暴こうと企む物語。

 

 

今作のポイントはズバリ、『パイライフ』!
ところで、パイライフって何?
その大きな疑問が物語を進めていきます。

 


更に物語の構造として面白い点は、いつもと異なり、主人公のパタリロ視点で

物語は進みません。逆に、始めから読者に対してスパイの正体は明かされて、

半ばスパイ視線寄りで物語は進んでいきます。主人公パタリロといえば、なか

なか登場してこないのです。

 

 

物語の結末はあえて伏せておきますが、やはり感心すべきはパタリロ
彼は国王としてマリネラ国を守るために、日ごろから色々な策を練っています。
その一つが都市伝説の『パイライフ』でした。

 


都市伝説……信じるも信じないも貴方しだい……のアレです。
都市伝説に接した際、それを見聞きした人たちが先ず興味を持つことは・・・

 

真実か、それとも虚偽なのか?


まさにそこです。
しかし、他方で、見落とされがちなポイントもあります。


一体、誰が?
どのような意図で?
都市伝説を創り出して、流布させたのか?

つまり、動機です。そこが『恐怖のパイライフ』ではポイントになりました。

 

 

マリネラの国を守るために、あらかじめ都市伝説を創作、流布させていたパタリロ
現実世界にも、『パイライフ』に似た目的の都市伝説がすでに存在しているのかも

しれません。

「恐怖のパイライフ」良かったら、みなさんも読んでみてくださいにゃ。

おススメです。

パタリロ!の傑作『美少年輸出計画』 レビューの巻

みなさん、マンガ大好きですか?

システムオールグリーン!
猫な、ヌイグルミゲーマー「黒たま」ですにゃん。
今回レビューしたい、漫画は、コレ!

 



魔夜峰央さん作『パタリロ!』65巻に収録されている「美少年輸出計画」です。

感動して涙する物語ではありませんが、
ドタバタな展開の後にいろいろと考えてしまう作品だと思います。

 

 


どんな作品なの?


ズバリ一言でいえば、パタリロが国の経済成長を続けるために美少年を輸出しようと企む物語。

 

あてにしていたダイヤモンド鉱山が実はハズレだったことを知ったパタリロは、
ダイヤモンド産業に代わる産業として、観光業「蔦蔓計画」を密かに進めていました。
しかし、大劇場のこけら落としまでに2か月の猶予があることに更に儲けようと
その間に、劇場に出演予定の美少年たちを輸入しようと企むのです……。

 

 

今回のパタリロは国王として国の行く末を考えていました。
しかし、その手段がよくなかった。
せっかく閃いたアイデアが違法だった……ありがちなパターンです。

 


違法とわかれば、ふつうはそこで諦めます。しかし、そこはパタリロ

人身売買だと批判を避けるために、悪知恵を働かせ美少年を輸出し大儲けします。

が、『目先のもうけに目をうばわれて金の卵を産むダチョウをしめ殺すようなマネ』をしてしまいます。結局はプラスマイナスのゼロの結果に・・・

 

 


コメディ風のドタバタ劇で、物語は嵐の如く終わってしまいますが、
よくよく考えてみれば、輸出の対象が美少年……すなわちニンゲンで

あることに恐怖を感じてしまいます。

 

 

漫画のフィクションに限らず、実際、過去の歴史においても、奴隷貿易など代表されるよう生身のニンゲンが輸入輸出の対象にされてきました。
過去だけですか? 

現在においても、労働力不足といわれるようになった現在の日本において、

多くの外国人労働者を招いています。

 

 

言ってみれば、これはまさにニンゲンの『輸入』といえるでしょう。
たとえ外国人労働者を使用することが国際的にも合法であり、

彼らの労働環境を適正に整えたとしても、将来、他国との競争で買い負ける・・・

そっぽをむかれる事態になるかもしれません。

 

 

ドタバタコメディの「美少年輸出計画」を読んだ後、少しモヤモヤした読後感が

残りました。

これからの日本の経済成長を支えていくモノは何でしょう?
観光なの? 外国人労働者? 自動車輸出なの?

良かったら、みなさんも読んでみてくださいにゃ。おススメです。

パタリロ!の傑作『東に下水西に永遠』 レビューの巻

みなさん、マンガ大好きですか?

システムオールグリーン!
猫な、ヌイグルミゲーマー「黒たま」ですにゃん。
今回レビューしたい、漫画は、コレ!

 



魔夜峰央さん作『パタリロ!』54巻に収録されている「東に下水西に永遠」です。

パタリロ!』にはミステリー、コメディー、恋愛など色々なジャンルがあります

が、その中でも素晴らしいと喝采を送ってしまう作品だと思います。

 


どんな作品なの?


ズバリ一言でいえば、友情を交わした宇宙人を救おうと奔走する物語。

 

主人公パタリロは、部下に隠れて夜な夜な宮殿から抜け出します。
それに気づいた部下たちはこっそりパタリロの後をつけます。下水道の中を進んだ先には「下水人」と名づけられた宇宙人たちが住み着いていました。パタリロは下水人たちと友情を交わし、彼らの存在を秘密にしています。

ところが、アメリカによって下水道に毒ガスを投下する作戦が行われることを知らされたパタリロは、下水人たちを救おうと奔走します……。

 

 

今回のパタリロはなんと云うか……友情パワー全開でした。

「下水人」たちの命を救おうと、アメリカ大統領に対しても直接交渉します。

挙句の果てには「大統領 マリネラに核ミサイルがあることをお忘れなく!」とハッタリをかましますが、説得に失敗します。逆に、「下水人」たちの危険を高めてしまいます。そして、最悪な事態を目の当たりにして涙をします。

 


いつもの冷静なパタリロとは明らかに違っていました。

もしも、いつものパタリロならば……
持ち前の頭脳をフル回転させ、上手く「下水人」たちを救えたのかと思います。
しかし、この物語ではパタリロは失敗します。

 


その原因は、パタリロの「下水人」に対する想い……友情が強すぎた。毒ガス投下を阻止しようと、交渉相手のアメリカに対し、下水道に「下水人」という名の宇宙人が住み着いていると正直に話してしまう。それを聞いた相手の反応などを予想することはない。相手も理解してくれると安易に考えてしまった……
冷静さを失っていたのでしょう。

 


けれども、此処でワガハイは考えてしまいます。もしも、パタリロがいつもの冷静さと頭脳明晰さで「下水人」たちを救っていたら?
読者は、「パタリロはやっぱりすごい!」「国王の力って大きいんだな」と感心こそすれ、決して感動する物語にはなりえなかったかも……。

感心と感動とは明らかに違います。

 


友情ゆえに、友人を救おうとする。
しかし、友情の大きさゆえに、冷静さを失う。
結果、余計に友人を危機に陥れてしまう結果になる。

 


なんとも、皮肉なことです。
けれども、そこにワガハイは感動を覚えました。


しかも、物語のラストにはほんのわずかですが、小さな希望が残っています。
その希望とは何か?
良かったら、みなさんも読んでみてくださいにゃ。とってもおススメです。

読み切り短編マンガの傑作『バンコラン――MI6にて』 レビューの巻

みなさん、マンガ大好きですか?

システムオールグリーン!

猫な、ヌイグルミゲーマー「黒たま」ですにゃん。


先日、部屋の本棚でふと目にとめた1冊のマンガ

魔夜峰央さんが描いた作品集『う~ん、マンダム』でした。

 


魔夜峰央さんの、昔の作品を中心にした自選集です。

記念すべき『パタリロ!』第1話をはじめ、バリエーションにとんだ作品がズラリ!

それらをじっくり読み返してみたら、

 『こ、これは!』と喝采を送ってしまう、素晴らしい作品を見つけてしまいました。

 

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どんな作品なの?


ズバリ一言でいえば、闘う男たちの世界を描いたモノ。


軍部による独裁政治が続く『南ウンガル』に、幾度となく革命を企てては失敗してきた革命家『テオドラキス』がいました。
彼らしき男が飛行機事故で死亡したという報せを受けた英国情報部員『バンコラン』。

生前に『テオドラキス』との面識があったため、『バンコラン』は身元確認の要請を受け現地に赴きます。そこで『バンコラン』は、『テオドラキス』の一人息子『ミキス』と数年振りに再会を果たすのですが・・・。

 

 

ワガハイがこの短編マンガを傑作だと感じた理由とは・・・

①色あせない作品性!

この作品は昭和57年に『花とゆめ』に掲載された作品です。平成30年の現在では、ゆうに35年以上経っています。
けれども、画風をはじめ、登場人物の言動、世界観など・・・不思議なことに古臭さを少しも感じない。色あせていないのです。そして、その理由はテーマにもありました。

 


②30ページ余りの物語に、1つのテーマがしっかりある!

短編作『バンコラン――MI6にて』は元々『パタリロ!』に収録されていた作品です。
パタリロ!』といえば、主人公の王様パタリロを中心にしたドタバタギャグ漫画の印象もあります。
けれども、今回パタリロは登場しません。代わりに『バンコラン』を中心にして物語はシリアス風に進みます。

 

 

とはいえ、実質的な主人公は『バンコラン』ではなく、革命家の一人息子『ミキス』なのですが、数年振りの再会で、
勇猛だった少年『ミキス』はまるで女性の様な姿に変貌し、心はすっかり軟弱になっていました。この『ミキス』を通じて読者に問いかけたテーマとは・・・


《本当に、ヒトは見た目で判断できるの?》


久しぶりの再会で、相手が全く同じ外見ならば・・・
懐かしい、全く変わっていないにゃ~(中身も)、と思ったり、
逆に、風貌がガラリと変わっていれば・・・
すっかり変わってしまったにゃ~(中身も)

と思いがち。

 

 

それほど、他人の性格・考え・信条などを判断する際に、風貌や外見が重要な判断材料になります。
そして、対人関係が得意であると意識する人ほどオレは、そいつがどんなヤツなのか?見た目でほとんど判断できるぜ!と、自信を深めます。

ところが、作者の魔夜峰央さんはこの人間心理を巧みに使いました。

 

 

ヒトは見た目で判断できる!
と思っていても、必ずしも相手は内面に併せた風貌をしてくれるとは限りません。
にもかかわらず先入観に囚われ、過信してしまえば、それを逆手にとった相手の演技にまんまと騙される恐れだってあるよ、と作品を通じて教えてくれたのです。

 


更に、傑作だと思った理由は続きます。↓

③不要なシーンがほとんど無い!それでいて情報を詰め込みすぎてもいない!絶妙なバランス感!

 
④『パタリロ!』を知らなくても読める!

 『パタリロ!』に登場する『バンコラン』は腕利きの情報部員ですが、その一方で節操が無い、美少年好きで有名。
けっこう個性の強いキャラクターなのです。けれども、この話では彼の個性は控えめに抑えられています。

 

しかも、『パタリロ!』の外伝的な物語なので、タイトル名『バンコラン』という人物を知らなくても、『パタリロ!』を読んだことが無くても、すんなり内容が理解できるのです!


⑤読後感が強烈!

ネタバレはできるだけ控えますが、

『今 男の闘いがはじまる』

という最後のナレーションで物語は幕を閉じます。

 

 

 ええ?これからどうなっちゃうの?『ミキスの生死は?』『革命は?』

物語の先が気になってしまう・・・にもかかわらず、よくある少年漫画の様に、中途半端で打ち切った風でもない。
『バンコラン――MI6にて』という作品は、他の作者さんだったら、その後の顛末も描いていたでしょう。

 

『う~ん、マンダム』のあとがき部分において魔夜峰央さんは、

『もしこの物語の続きを描くとしたら・・・』と言及されています。

けれども、続きは描かれていません。それでは折角のテーマがぼやけてしまう為かもしれません。テーマを第一優先で、切るべき処で切る、終わらせる処で終わらせる!おかげで、実に強烈なインパクトを残したエンドになっているのです。

 

 

以上、①~⑤という傑作たる理由がある一方で、残念な部分もありました。

それはタイトルです。

『バンコラン――MI6にて』でなく、全く異なるタイトルの方が良かったかも。
何しろ、作品の実質的な主人公は『バンコラン』ではなくて、『テオドラキス』の一人息子『ミキス』なのだから・・・
『ミキス』にちなんだタイトルにした方がより印象に残る短編作品になったことでしょう。

 


それでも、『バンコラン――MI6にて』は・・・
思わず読みながら、手に力が入ってしまう程になかなかお目にかかれない読み切り短編マンガの傑作。ちなみに文庫版『パタリロ!』選集9巻にも収録されていた様な気がします。良かったら、読んでみてくださいにゃ。

黒たまサン、リターンズ!

みなさん、こんにちは。

黒たまです。

 

 

2019年8月以来、更新がストップしてしまったアボカド日記・・・

 

実は、アボカドの種が思うように育たず、ワガハイの心はポッキリ折れてしまったのです。その後、ブログは手つかずのまま、積みゲータワーも停止に・・・

 

ところが、2024年になり、またブログ始めよっかなーと、ふと思いついてしまいました。

 

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今度のジャンルは「マンガ!」

 

ワガハイが読んで気になった作品、面白かった作品を取り上げてレビューしていこうかな、と。タイトルも一新、「黒たまサンのただいまマンガ日記」

 

 

それにしても、3年以上ご無沙汰だったので、ブログの書き方もすっかり忘れている始末。今度はスタートダッシュで息切れしないように、長生きするブログになるよう、ポツポツと書いていこうかと考えています。

 

長生きブログのコツがありましたら、どうか教えてくださいにゃ!

 

アボカド日記第2話 黒たまサン、アボカドの栽培準備を始めるの巻

ども、猫なぬいぐるみゲーマー、黒たまですにゃん。

スーパーで買ってきた、ごく普通のアボカドの実からゲットした1個の種

 

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大きさはクルミか梅干しぐらい?

 

 

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試しに測ってみたら、

21グラム!

 

 

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ふーん、コレが種なんだね。

と感心しながら観ていたら・・・

こ、コレは!

 

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1か所くぼみの様な部分を発見!

おそらくココから根やら芽やらがニョキと出てきそうな予感

 

 

でも、どうやったら種から芽が出て木まで育ち、アボカドの実まで出来るんだろう?

 

いきなり土に植えてしまったら、肝心の種から芽が出る様子が観察できないので

先ずは水耕栽培してみることにします。

ちょうどタイミングよく、空いたジャムの瓶があったので

 

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こんな感じ?

でも、紙が邪魔でよく見えないかも・・・

ネットで調べたら、種に直接つまようじを突き刺して、瓶に固定しているケースが

あったけど、なるべく種は傷つけたくないにゃ

 

 

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ネット(網)を使ってみました。

これならだいぶ見やすくなったにゃ

あとで余分な網を挟みで取り除けば、いいかな?

続く

アボカド日記第1話 黒たまサン、アボカドの種を見つけるの巻

ども、猫なヌイグルミゲーマー、黒たまです。

数日前、お腹がすいて冷蔵庫の中をガサゴソ漁っていたら、

コレが出てきました。

 

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キウイフルーツ

いえ、アボカドです。

ちなみにメキシコ産みたい。ずいぶん遠いところからやってきたんだにゃ~。

 

 

試しに包丁で丁寧に切ってみたら・・・

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おおー!

中はグリーン色です。

ちなみに包丁で勢いよく一刀両断すると、種まで切れてしまいます。

 

 

それではいただきまーす!

と思いきや、

実はワガハイ・・・アボカドが大の苦手なんです!

料理にチョット乗っているだけでも、ダメ。

食感も、味も、臭いも・・・全部ダメ。

 

 

しかし、その日は不思議でした。中から出てきた種をじっと見ていたら・・・

 

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この種を植えたら、ワガハイでもアボカドを育てることできるのかな?

普段、ゲームやパソコンいじりばかりで自然との触れ合いが少ないワガハイ。

そういえば、昔、自分で育てたピーマンを食べた時、そのあまりの美味に感動した思い出が・・・

 

 

もしかしたら、アボカドだって、自分で育ててみたら美味しく感じるかもしれません!

そこで、思い切って、この種を捨てずに育ててみることにしました。アボカドって、どんな風に育つんだろう?何も知らないワガハイはウキウキ気分。

 

次回の記事から本格的にアボカド栽培にチャレンジしてみたいと思いますにゃ!

 

続く